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「何を持っていくか」が決まっても、次に立ちはだかるのが「それを全部、どうやって運ぶのか」問題です。
スーツケースは何個必要なのか。重量制限に収まるのか。すぐ使わないものはどうするのか——。1歳の娘を連れて日本からフランス・トゥールーズへ移動した我が家の、荷造りと発送のリアルな全記録です。体重計と格闘した話も、段ボールが爆散した話も、失敗そのまま書きます。
※「何を持っていったか(持ち物リスト)」と「フライトの乗り切り方」は別記事にまとめています
【実体験】フランス移住で日本から持ってきてよかったもの|1歳児連れ家族移住の持ち物リスト
【実体験】1歳児と14時間フライト|子どもの席は買うべき?耳抜き・ハーネス・ベビーカーまで全部書く
Contents
まず全体像:我が家が運んだ荷物の総量
大人2人+1歳児の移住で、最終的に運んだ荷物はこうなりました。
手持ちで移動した分
- 大人用スーツケース ×4…それぞれ21~22kg程度。
- ベビーカー
- 大人の機内持ち込み+子どもの手荷物枠
別送した分
- 国際小包の航空便 2箱(すぐ使うもの)…それぞれ20kg程度。
- 船便(すぐ使わない夏服など)…15kg程度
この「手で運ぶ分」と「送る分」をどう振り分けたか、そしてそれぞれで何に苦労したかを、順番に書いていきます。
まず知っておく:航空会社の「手荷物ルール」
荷造りのすべては、「何個・何kgまで運べるか」という上限を知ることから始まります。スーツケースを何個買うかも、重量とどう戦うかも、ぜんぶこのルールが前提。先にここを押さえましょう。
ポイントは、サイズはほぼ共通/重量と個数はバラバラということです。
- 預け入れサイズ:多くの航空会社が**「3辺(縦+横+高さ)の合計158cm以内」**で共通。市販スーツケースの「Lサイズ=158cm以内」はこれに合わせた表記です
- 預け入れ重量:エコノミーは1個23kg、ビジネスは1個32kgが目安。ただし会社・路線・運賃で変わります。多くの会社で1個32kgが物理的な上限(超えると超過料金でも預けられません。)
- 無料の個数:運賃タイプで大きく変わります。最安運賃だと預け入れ無料枠が0個ということも珍しくありません
- 機内持ち込み:会社差がいちばん大きい部分。サイズ・重量・個数、そして幼児(子ども)の手荷物枠も会社ごとに違います
エールフランス(日本発・調査時点)の目安
我が家が使ったエールフランスの場合は、エコノミーの預け荷物のサイズは3辺合計158cm以内、重量は23kでした。無料の受託手荷物は2個含まれていました。機内持ち込みはキャビンの小型バッグと合わせて最大12kg、追加の手荷物は最大55×35×25cmでした。(参考リンク:AIR FRANCE公式サイト)
手荷物の規定は予告なく変更されます。 上記はあくまで調査時点の参考値です。ご自身の搭乗便・運賃で、必ず公式サイトの最新情報を確認してください。 特に「無料の預け入れが何個ついているか」は運賃次第なので、予約前にチェックを。
この「1個23kg・158cm」を頭に入れたうえで、次は実際のスーツケース選びです。
スーツケースは何個・どう揃えたか
意外と見落としがちなのが、そもそもスーツケースが足りない問題でした。
スタートは「2人で1つ」だった
お恥ずかしながら、出発前に我が家にあったスーツケースは、夫婦で1つだけ。移住には到底足りません。そこで、
- まず親から1つ譲り受け
- 次にサムソナイトのアウトレットで大容量のものを購入
- 最後にネットで軽いものを追加購入
と継ぎ足して、最終的に4つそろえました。
気づき:スーツケースは「容量」より「自重」だった
ここで初めて気づいたのが、スーツケース自体の重さの重要性です。サムソナイトはコロコロ(キャスター)の動きが軽やかで大容量のものを選んだのですが、いざ荷物を詰めると、容量よりも先に「重量制限(1個23kg)」のほうが先にオーバーしそうになったのです。本体が重いと、その分入れられる中身が減ってしまう。
その点、最後に買い足した軽いスーツケースが、結果的に大正解でした。パッキングにおいて軽さは正義です。
現地の石畳での移動では、サムソナイトのコロコロの滑らかさにかなり助けられました。こちらもおすすめです。
💡 スーツケースは「どれだけ入るか」だけでなく、本体の自重を必ずチェック。重量制限がある以上、軽い1個があるとリバランスがすごくラクになります。
個数は「カート前提」で読む
当初は「スーツケース×3+ベビーカーで、大人2人の両手が塞がる=これが限界」と考えていました。でも「空港のカートを使えば、もう1個は運べるよね」と判断し、4個目を追加。実際、カート前提で考えると運べる量は意外と増えます。
とはいいつつも、特に海外の空港ではあまり期待しすぎないことも大事かと。カートがない場合など最悪のケースも想像して無理のない計画で臨むことが良いと思います。
重量制限(各23kg)との戦い
ここが荷造り編いちばんの修羅場でした。
体重計で事前に測り直した
各スーツケースを23kgに収めるため、家の体重計だけでなく、出国前に宿泊した妻の実家の体重計でも何度も測り直しました。家庭用の体重計は正確に校正されているわけではないので、複数の体重計で確認して、誤差で超過しないようにしたのです。最後までスーツケース間で中身を移動させてリバランスを行っていました。
荷物を預ける際、重量超過で荷物を開けることになってしまうケースも珍しくはないようです。
当日荷物が超過してしまった場合にそなえ、手荷物には多少余裕を持たせていました。
ダウンジャケット問題
かさばる防寒着、特にダウンジャケットは圧縮しても小さくならないのが悩みでした。調べてみると、私たちが出国した10月の現地の気温は日本の11月下旬から12月上旬とのこと。そこで出した結論が「着ていけばいい」。着る服の量に制限はないので、かさばるものは身につけて運ぶ作戦です。日本ではさすがに暑いけど、なんとかなるかな?と考えていました。
ところが——当然と言えば当然なのですが、空港内で荷物を運んでいる最中に暑くなり、結局関空で圧縮袋を買って詰め込む羽目に。しかも、いざトゥールーズに着いてみると、ダウンを着ている人なんて一人もいませんでした。
手荷物に余裕を持たせていたことがここで活きました。
💡 かさばる防寒は「着る」で荷物を減らせますが、無理のない範囲で。
機内持ち込みの工夫+AirTag事件
折りたたみバッグで「点数制限」を突破
機内持ち込みには、ロスト(荷物紛失)に備えた着替えと、パリ一泊分の服を入れました。ここで困ったのが持ち込み個数(点数)の制限です。
点数は機内持ち込み手荷物と、小型手荷物の2点と制限されていました。(参考リンク:AIR FRANCE公式サイト)
小型手荷物としてボディバッグ、手荷物としてリュックを持ち込もうと考えていましたが、リュックには預け入れに入りきらなかった荷物が入りきらない。しかし使い慣れたリュックも持っていきたい…
そこで思いついたのが——大きい折りたたみバッグに、入りきらなかった荷物+リュックごと全部詰め込んで「1点」として持ち込む作戦です。これで個数制限をクリアしつつ、運びたいものを全部機内に持ち込めました。我ながら会心の発想でした。
この大きい折りたたみバッグは、買ってよかったものの一つです。ちなみにAmazon、楽天では間に合わず、出発直前に近所の東急ハンズへ走って買いました。
サイズは「タテ38cmxヨコ53cmxマチ23cm」と、機内に持ち込める寸法「55×35×25cm」にもぴったりです。このために開発された商品なのでは。と思っています。(タテは詰めすぎないように…)
AirTagは「本番前にテスト」を
荷物のロストに備えて、**AirTag(のようなトラッカー)**を荷物に付けておきました。万一のとき、最悪どこにあるか分かるように、と。
——購入後、テストのつもりで妻が鞄に入れて遊んでいたのですが、いざ荷造りを始めるとタグがなくなっていることに気が付きました。慌てて場所を確認すると、なんと近くの警察署にあるとの表示。大急ぎで回収して事なきを得ました。テストとしては、十分すぎる働きでした。
💡 トラッカーは本番前に必ず動作テストを(できれば無くさずに…)。子どもの分の手荷物枠も使えるので、持ち込み量は意外と確保できます。
航空便と船便、どう使い分けた?

別送の基本は、「すぐ使う=航空便」「すぐ使わない=船便」。この振り分けが核心です。
日本郵便の国際発送は、速くて高い順に EMS > 航空便(国際小包)> SAL > 船便 という段階があります。我が家はそこまで急ぐ必要もなかったのでEMSは使わず、ひとつ下の**航空便(国際小包)**を選びました(EMSより2日ほど遅いだけで、1万円ほど安かった印象)。
ヤマト運輸の国際宅急便も検討しましたが、郵便のほうが重量制限が30kgまでとより重いものを運べそうだったので郵便を選択しました。
航空便(すぐ使うもの・2箱)
- 費用:約5万円
- 日数:引っ越し日に発送 → 到着後5日ほど、トータル約1週間
- 集荷も可能:郵便局の方に集荷に来てもらったのですが、担当の方も国際郵便の集荷が初めてだったようで、サイズの測り方も料金計算も分からず、上司に電話で相談しながら…。最終的には私が代わりに電話口で説明するという、謎の展開になりました(笑)
- 段ボール爆散事件:段ボールはホームセンターで大きいサイズを購入したのですが、これが悪手でした。詰めすぎて重量限界を超えていたのか弱かったのか、届いたときには「一度爆破されたような」状態。フランスの郵便(La Poste)がガムテープでぐるぐる巻きにしてくれたおかげで、辛うじて原型をとどめていました。中身にも一部破損が…

船便(すぐ使わない夏服など)
- 費用:約1万円
- 日数:約3か月。クリスマスを挟んだのも遅れた一因かもしれません
- ヒヤヒヤした話:船便の箱に子どもの靴を入れていたのですが、足の成長と、船便が届くのと、どっちが早いかヒヤヒヤしました
💡 成長期の子どもの靴は、船便に入れないのが無難(届く頃にサイズアウトの危険)。年末などの繁忙期は遅延を見込んでおきましょう。
梱包の正解(失敗から学んだこと)
段ボール爆散事件から学んだのは、段ボールは「重量限界を超えない範囲で・丈夫なもの」を選ぶこと。大きい箱は、つい詰めすぎて自壊します。
そして緩衝材はしっかり、精密機器は「買ったときの箱」のまま送るのが正解でした。実際、炊飯器は購入時の箱ごと送って無事でした。一方で、無事ではなかったのが次のコピー機です。
💡 精密機器は元箱+緩衝材が基本。それでも、海外輸送は想像以上に乱暴に扱われると覚悟しておくほうがいいです。
それでも壊れた:コピー機・液晶バキバキ事件

航空便で送った複合機(コピー機)は、輸送中に液晶がバキバキに割れて、表示が見えなくなりました。フランス生活でコピー機は神アイテムだっただけに、これは痛かった…。
ただ、救いがありました。タッチ機能は生きていたので、取扱説明書とCanon公式のYouTubeを見ながら設定を突破し、今はiPhoneのアプリ操作で問題なく使えています。

ルーターと接続する -ネットワークキーでつなぐ-(Wi-Fi接続)【キヤノン公式】
コピー機がなぜ我が家の必需品なのかは、持ち物リストで詳しく書いています 。
【実体験】フランス移住で日本から持ってきてよかったもの|1歳児連れ家族移住の持ち物リスト
まとめ:今ならこう運ぶ
1歳児連れの移住で荷物を運んでみて、次にやるならこう考えます。
- スーツケースは軽いものを+カート前提で個数を読む
- 重量は複数の体重計で確認、かさばる防寒は「着る」、ただし現地の気候は調べる
- 別送は「すぐ使う=航空便/すぐ使わない=船便」。年末など繁忙期は遅延込みで
- 子どもの靴は船便に入れない、精密機器は元箱+緩衝材、それでも破損は覚悟
派手な裏ワザはありませんが、一つひとつ調べて、ありもので工夫して運び切りました。


