※本記事は、我が家がフランス・トゥールーズのクレッシュに入園するときに準備したことの実体験です。必要な書類や決まりは、自治体や施設によって異なります。
前回の記事では、フランスに着いてから約2週間で、娘のクレッシュが決まるまでの話を書きました。
入園が決まると、次は入園の準備です。
当時の娘は1歳半。日本語は2〜3語の文が出ていましたが、フランス語はまったくのゼロでした。
入園までにやることは、たくさんの書類をそろえることと、フランス語がわからない娘のことを、どうやって先生たちに知ってもらうか、の2つでした。
今回は、そんな我が家の入園準備の話です。
この記事の要点
- クレッシュから渡された「提出書類のリスト」は、子どもの書類と家族の書類で、あわせて17項目
- 苦労したのは、かかりつけ医・予防接種の記録・診断書の3つ
- 母子手帳と1歳半健診の結果は、自分たちでフランス語に翻訳して提出
- 娘を紹介するPowerPointを作ったら、先生に「とても助かる」と言ってもらえた
Contents
クレッシュから渡された「提出書類のリスト」
入園が決まると、クレッシュから「Liste des Documents à Fournir(提出書類のリスト)」を渡されました。
書類を出したのは妻です。今回、記事を書くにあたって、実物を見せてもらいました。
リストは「子どもの書類」と「家族の書類」の2つに分かれていました。
子どもの書類(Dossier Enfant)
| 書類 | 中身 |
|---|---|
| Certificat Médical | 診断書。集団での保育に問題がないことの証明(日付が2か月以内のもの) |
| 予防接種の記録のコピー | 集団生活をする子どもの、義務の予防接種 |
| かかりつけ医の連絡先 | médecin traitant |
| 健康状態と生活リズム | 生まれてからの健康状態と、生活リズムについての情報 |
| 熱が出たときの同意書 | 38.5度以上の熱が出たときに、薬を飲ませてよいか など |
| クリームの同意書 | おむつクリームや日焼け止めを塗ってよいか |
| PAI(個別の受け入れ計画) | 食事の制限やアレルギーがある子だけ |
家族の書類(Dossier Famille)
| 書類 | 中身 |
|---|---|
| Livret de famille または acte de naissance | 家族手帳、または出生証明書 |
| 賠償責任保険の証明書 | 子どもの responsabilité civile |
| CAF の証明書 | なければ、最新の所得申告 |
| 住所の証明 | justificatif de domicile |
| 両親の仕事の証明 | justificatif d’activité |
| 身分証明書 | 両親と、お迎えに来てよい人の分 |
| 子どもの社会保障の証明書 | attestation de sécurité sociale |
| 運営規則への署名 | +同意書の束(写真・動画の撮影、外出、お迎えに来てよい人、入院、薬の投与 など) |
| アプリの使用の許可 | クレッシュが使う写真共有アプリ |
| 契約書 | 署名して提出 |
我が家は、このリストに沿って、ひとつずつそろえていきました。
苦労したのは「かかりつけ医・予防接種・診断書」
この中で、そろえるのに苦労したのは、かかりつけ医、予防接種の記録、診断書の3つでした。
かかりつけ医は、妻の同僚の紹介で
フランスに着いたばかりで、かかりつけ医はまだいませんでした。
そんなとき、妻の同僚に、たまたま娘と同じ年の子どもがいて、家も近いことがわかりました。
その同僚が「英語が話せるから」と紹介してくれたのが、今のかかりつけ医です。すごく優しい先生で、今でも通っています。
ここは日本と少し違うところだと思うのですが、フランスのかかりつけ医は、お医者さんが自宅やオフィスのような一室で、それほど設備を整えずに開業しているイメージです。何か問題があれば、専門のお医者さんや、もっと詳しい検査ができるところを紹介してもらえるのではないかと思っています。
また、初回の受診のあとは、Doctolib(ドクトリブ。病院の予約サイト・アプリ)を通して、オンラインの診察もしてもらえて、助かっています。
予防接種の記録は、母子手帳のコピー+翻訳
不安だったのが、予防接種の種類です。
日本の定期接種(五種混合、B型肝炎、麻しん・風しん、水痘など)はすべて受けていたので、母子手帳の予防接種のページをコピーし、自分たちでフランス語に翻訳したものを付けて提出しましたが、追加で求められたものはありませんでした。
ただ、フランスの義務の予防接種は、日本の定期接種と異なる点もあります。これから準備する方は、フランスの公式サイト(service-public.fr:クレッシュや学校に入るときの予防接種)で確認し、クレッシュやかかりつけ医にも相談してください。
診断書は、日本で受けた1歳半健診の結果を
診断書は、日本にいるころのかかりつけ医にお願いして、1歳半健診を少し早めに受けさせてもらっていました。
健診は出国の直前に受けていたので、「日付が2か月以内」という条件にも収まっていました。
この結果をフランス語に翻訳して提出したところ、特に問題はなかったようで、受け付けてもらえました。
家族手帳? 出生証明書?
もうひとつ戸惑ったのが、「Livret de famille(家族手帳)または acte de naissance(出生証明書)」です。
何を出せばいいのかよくわからなかったのですが、戸籍謄本のコピーを出しました。
戸籍謄本のフランス語訳は、ビザを取るときに作っていたものがあったので、それを使いました。
娘を紹介するPowerPointを作った
書類と並行して、我が家がもうひとつ準備したのが、娘を紹介するPowerPointです。
娘はフランス語が話せません。クレッシュでも、きっと日本語で話してしまう。
少しでも先生たちの助けになればと思い、園長先生との面談のときに、娘の紹介を作ると、自分たちから伝えました。
すると後日、園長先生からこんなメールが届きました。
Pouvez-vous me faire un écrit pour m’indiquer ces habitudes, comment elle mange (morceaux ? purée ? si elle mange seule), comment elle dort (dans quel lit, avec un doudou ? une tétine ? comment elle s’endort ….) et aussi un petit document avec les mots principaux en japonais afin qu’on puisse discuter avec elle ?
訳すと、こんな内容です。
生活の習慣を書いてもらえますか。食べ方(かたまり? ピューレ? ひとりで食べる?)、寝方(どんなベッドで? ドゥドゥ(お気に入りのぬいぐるみ)やおしゃぶりは? どうやって寝つく?)。それから、娘さんと話せるように、主な日本語の単語の小さな資料もいただけますか?
PowerPointに入れたこと
聞かれたことは全部入れて、わかりやすいように写真も撮りました。
- そのころ食べていたご飯の写真(どのくらいの大きさに切っているか、どろどろなのか、刻んだものなのかがわかるように)
- 1日のタイムスケジュール
- 寝るときの寝具(おくるみ、ぬいぐるみ)
- 性格(恥ずかしがり屋だけど、心を開くとなつく、など)
- どんな遊びが好きか
- 保育園にあるものの日本語(娘の言い方)
- 言いそうな言葉と、そのフランス語訳
- アンパンマンなど、日本の有名なキャラクター
言葉の表には、例えば「トイレ=トイトイ」「寝る=ねんね」のように、娘が実際に使っている言い方を書きました。
日本の保育園で覚えた「先生」は、フランス語で maîtresse としました。
ただ、実際にクレッシュに通い始めると、娘は先生のことを名前で呼んでいるようです。家で私たちと日本語で話すときは、日本の保育園のころと同じように、「先生」と言っています。
先生の反応
PowerPointを渡すと、先生たちに「とても助かる」と言ってもらえました。
ご飯の大きさも、「これなら問題ない」とのこと。
娘のこともよく理解してくれました。
初日、娘は周りの様子をうかがっていましたが、先生たちは「そういう性格なら仕方ないね」という感じで受け止めてくれました。
まとめ
フランスのクレッシュの入園準備で、我が家がやったことをまとめます。
- 提出書類のリストに沿って、子どもの書類と家族の書類をそろえた
- かかりつけ医は、妻の同僚の紹介で見つけた
- 予防接種は母子手帳のコピー、診断書は日本で受けた1歳半健診の結果を、自分たちでフランス語に訳して出した
- 戸籍謄本は、ビザのときのフランス語訳を使い回した
- 娘を紹介するPowerPointを作り、先生に「とても助かる」と言ってもらえた
書類がたくさんあって大変でしたが、なんとか全部そろえることができて、ホッとしました。
次の記事では、慣らし保育と持ち物(おくるみや水筒で驚いた話も)、クレッシュでの1日の流れについて書く予定です(近日公開予定)。


